Backdoor Hepatologist in Iowa

アイオワ大学消化器肝臓内科医師のブログ 内視鏡から肝臓移植まで色々と取り扱ってます

臆病な医者、バッドニュースそしてイースター

先日までに数例の肝腫瘍の焼灼術を行ってきた。その中で気づいたことがある。この種の刺し物の際、術者(Attending)ではなくレジデントやフィジシャンアシスタント(PA)が患者に説明をすることがほとんどで、実際の病状説明の場あるいは同意取得の場にAttendingが出ていかない極端な話、狙った腫瘍に全くヒットしなかったとしても、バッドニュース(ヒットしなかったのでもう一度同じ治療を繰り返しましょうと言う説明も付属。当然患者さんはため息。うんざりした顔)を伝えるのは実際の術者ではなくその下で働いているチームのメンバーである。Attending/術者の側からすると、自分でバッドニュースを伝える必要がなく、ひょうひょうと次の処置に臨めば良いわけで、逆にレジデントやフェロー、PAにしてみれば、自分が直接手を下したわけではない、責任の無い処置について結果が悪かったことを伝えるのはある意味ラクなのであまり、良心の呵責はないだろう。これは自分がフェローであった頃の記憶およびAttendingになって以降の状況から考えると、ほぼ間違いないのではないかと思う。淡々と治療・処置をこなしていく上ではこういった形でないと精神的にやっていられないのかもしれない。ただ、「うまくいくだろうか」「うまくいっただろうか」とドキドキしながらCT scanの結果を待ち、恐る恐る読影をして、外れていたら重い気分で患者にそれを伝える、こういった葛藤なくしてどこまで技術が向上するんだろうかという疑問は正直ある。つまり失敗しても自分がバッドニュースを伝えなくて良いので、まぁこのあたりまででいいんじゃないの?みたいな話が出てきてもおかしくないし、実際これまでの数例の経験で放射線科医の先生たちからそういった雰囲気を感じないでもない。どちらが正しいのかわからない。でも自分が患者だったら、失敗したら嫌だなぁとドキドキしながら針をさしてる先生のほうが治療してもらいたいなと思う。個人的には全般的に臆病な医者のほうがアウトカムはいいと思ってます。

先週末はイースター。子供と公園に行ってエッグハント。かなり春めいてきたので、家の花壇に花を植えたり、芝生の隙間に無数に生えてるタンポポを引っこ抜いたり、人生初めてのガーデニングもどき的なことをやっている。正直得意ではないが子供の情操教育も含めてがんばろうと思います。週末はオンコールなので酒が飲めないのがすでに今から気が重い。